取引先へ出向くときに大切なのは事前準備です。事前準備が9割と言っても過言ではありません。
会社を代表して出向いているという自覚を持ち、上司と確認し合うなど、事前準備は入念に行いましょう。
取引先訪問前の事前準備
- 訪問先の所在地を確認。住所、
電話番号を控え、持参する。 - 訪問先への経路(路線・道路)、所要時間を確認する。
- 持参する書類、ファイル、ノートPCを確認する。
- 訪問先の担当者(名前・役職)、人数の確認と持参する名刺を用意する。
- 会社の服装規定に沿った身だしなみが整っているか、確認する。
礼儀長アドバイス
礼儀長
会社によっては顧客と取引先とで訪問時の服装が異なるケースがあります。例えば顧客への訪問の際はスーツにネクタイ着用、仕入れ先などの取引先においては上着はスーツではなく、会社のユニフォームを着用するなど。上司と事前に確認し、服装は統一すると良いでしょう。
担当者に取り次いでもらいたいときのフレーズ
訪問先の守衛所や受付で担当者に取り次いでもらいたいときのフレーズです。取次を依頼するときは、面会担当者の所属部署と氏名、約束の有無を伝えます。
約束した訪問先
- しろくま礼儀カンパニー広報部の礼儀長と申します。○○部の○○
様とのお約束でまいりました。お取り次ぎ願えますでしょうか? - 本日、○時から、○○部の○○
様と打ち合わせのお約束があり、うかがいました。お取り次ぎいただけますでしようか?
お得意先への訪問
- いつもお世話になっております。○○部の○○
様にお取次ぎ頂けますでしょうか? - ○○様はいらっしゃいますでしょうか?
- 恐れ入りますが、○○様にお取次ぎ頂けますか?
担当者の名前がわからないとき
- 恐れ入りますが、総務ご担当の方は、ご在席でしょうか?
突然の訪問(※マナー違反です)
- 突然にうかがいまして、大変申し訳ありません。近くへまいりましたので、ごあいさつにと思いまして寄らせていただきました。
礼儀長
まず自分の会社名、部署、氏名を名乗ります。「しろくま礼儀カンパニー広報部の礼儀長と申します。」取り次いでもらったら、「お取り次ぎいただき、ありがとうございます。」と感謝の言葉を伝えましょう。
担当者が不在のときのフレーズ
- 失礼いたしました。それでは、また日を改めておうかがいいたします。
- 恐れ入りますが、ご担当の方に名刺だけでもお渡しいただけますでしょうか?
- ○○様がお戻りになられましたら、しろくま礼儀カンパニーの礼儀長がうかがったと、お伝えいただけますでしょうか?
- 恐れ入りますが、どなたか同じ部署の方にお取次ぎいただけないでしょうか?
- 失礼いたしました。こちらで何か手違いがあったのかもしれません。また日を改めて、おうかがいいたします。
約束したはずの担当者が不在だったときは、出向いているあなたの立場からしたら、不満のひとつもこぼしたくなるのが心情ですが、思った事を発するのはNGです。
礼儀長アドバイス
礼儀長
「こちらで何か手違いがあったのかもしれません。」と言い、日を改めましょう。また訪問する前日などに「明日は○○時に伺いますので、よろしくお願いいたします」とメールでも良いので連絡を入れておけば、担当者の不在も防げることでしょう。
手土産を渡すときのひとこと
- 心ばかりのものですが、よろしければ、皆様でお召し上がりください。
- お口に合いますかどうかわかりませんが・・・。
- 甘い物がお好きだと、うかがいましたので・・・。
礼儀長
手土産を贈るとき「何を贈れば喜んでもらえるか、気に入ってもらえるかわかりませんが、いろいろ考えました」というニュアンスを伝えるフレーズが「心ばかりのものですが」です。
粗品を渡すときのひとこと
- 弊社のカレンダーです。どうぞご活用ください。
- 記念の品でございます。どうぞお持ちくださいませ。
飲み物を出されたときのひとこと
- 頂戴いたします。
- お気づかいありがとうございます。どうぞおかまいなく。
礼儀長
「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えるのが礼儀です。会話の最中であれば、会釈だけします。
トイレを借りるときのひとこと
- 恐れ入りますが、お手洗いを貸していただけますか?
- 化粧室をお借りしてもよろしいでしょうか?
別れのことばを述べて立ち去るときのひとこと
一般的に辞去のきっかけは、訪問した側がつくるのがマナーです。相手に余計な気を使わせないように、配慮しタイミングよく切り出します。
辞去の切り出しのひとこと
- 本日はお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。では、そろそろ失礼いたします。
- すっかリ長居をしてしまいました。そろそろ、おいとまさせていただきます。
- わたくしも次の予定がご“ざいますので、また改めてうかがわせていただきます。
見送りを受けたとき
- お見送り、ありがとうございます。
- それでは、こちらで失礼いたします。
- こちらでけっこうでございます。
礼儀長
取引先へ出向くときは、事前準備が9割です。訪問前に一連の敬語フレーズをざっと目を通しておくだけでも、心に余裕が持てるでしょう。