美化語

美化語は表現の上品さ、美しさの水準を上げるために用いられる敬語です。

秘書
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美化語は多くの場合、きれいに表現したい言葉の前に「お・ご」をつけ、美しいイメージを形成する言葉です。

謙譲語のように誰かを高めるのではなく、話す本人にとってのきれいな言葉づかいです。普段家庭内等で「菓子」と言っている男性が、会社では「お酒」と言うように、場の状況に応じて丁寧に表現したいときに用います。

女性が「お」をつけずに「酒」とだけ言うと、ぞんざいな言葉づかいをする人だと感じられるでしょう。美化語はその人の言葉づかいのスタイルを表し、話してのイメージを作る表現でもあります。

美化語の種類

訓読みの語には「お」をつける

お金
お酒
お茶
料理 お料理
菓子 お菓子
お箸
札(さつ/ふだ) お札
手紙 お手紙
天気 お天気
休み お休み
腹(はら) おなか
化粧 お化粧
みやげ おみやげ

 

音読みの語には「ご」をつける

ほうび ごほうび
祝儀 ご祝儀
けいこ おけいこ
そうじ おそうじ
無沙汰 ご無沙汰
飯(めし) ご飯
あいさつ ごあいさつ

 

言い換え型(言葉事態が変わります)の美化語

おつゆ
おひや
手洗い/便所 お手洗い

 

悪い意味を持つ言葉

秘書
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美化語では、外来語、悪い意味を持つ言葉には「お・ご」を言葉の前につけません。また慣習的につけないものもあります。

悪い意味を持つ言葉を美化することはありません。

事故、事件、犯罪、失脚、左遷、解雇、盗難、災害など

外来語

外来語(主に西洋諸言語で洋語である。日本語における借用語のうち、漢語とそれ以前の借用語を除いたもの)を美化することはありません。

テレビ、ノート、メール、バッグ、チップ、コーヒー、ジュース、ハンカチ、ジャケット、マンション、スケジュールなど

慣習的に「お・ご」をつけない言葉

「お・ご」をつけると不自然になり、慣習的につけない言葉もあります。

階段、新聞、傘、時計、背広、書類、教科書、書籍、書箱、縁側、国語、野菜(だいこん、にんじん)