社長秘書室課長
礼儀長(れいぎちょう)
礼儀長:愛知県出身、名古屋市在住。 「年上や目上の人に対し、敬意をもって接する事を信念に、礼儀を重んじて、敬語を追求してます。」
シーン別敬語

謝罪の礼儀 詫び・謝罪の鉄則

謝罪で大切なことは、できるだけ早く連絡し、お詫びの言葉を心から述べることです。言い訳すると反省してないと思われるので、自分の非を認める覚悟をもってから謝罪しましょう。

とは言え、ビジネスでは、明らかに自分側に非がない、理不尽な叱責を受けることもあります。そのようなときでも、適切な敬語表現を用いて大人な対応が出来るかが品格ある企業人の対応と言えるでしょう。

その後の対応によって相手への評価が変わってきます。こちらのミスで問題が発生したときには、どのようなミスがあったかを明確にした上でお詫びします。

謝罪は、相手に会って直接気持ちを伝えるのが日本人の礼儀ですが、初動としてはすぐに電話で連絡するのが常識的な対応です。

また相手が不在の場合またはミスの程度によってメールを送ることがあります。そしてメールや電話では信用が回復できない重大なミスの場合にも訪問して謝罪することも検討します。上位者に判断をあおぎならが「詫びる」手段を選択しましょう。

謝罪するときの基本

決して言い訳から切り出してはいけません。以下はシンプルですが、最初に発するべきフレーズです。心からの謝罪をすると、誠意が伝わり相手の気持ちが和らぐでしょう。

  • 申し訳ございません。
  • 申し訳ございませんでした。
  • この度は、たいへん申し訳ございませんでした。

しろくま礼儀長
しろくま礼儀長
お詫びを入れ、相手が冷静に聞き入れてくれる状態になったのを見計らったら、具体的なミスに至った経緯の説明と対象方法、今後の展望を伝えよう。相手が聞き入れてくれる状態になるまでは、誠意を示すことに注力しよう。

取引先への謝罪

取引先に迷惑をかけてしまったときには、いつもより丁寧な言葉でお詫びをする必要があります。

企業の謝罪会見のテレビ放送を見ていても「ご迷惑をおかけし、どうもすみません」「このたびは、どうもすみませんでした」など、軽い言葉で謝罪しているのが気になります。

心の中で、どのように深く謝っていても、言葉が軽ければ、相手に思いは伝わりません。

謝るべきときには、普段よりも、丁寧な、改まった言葉で、申し訳ないという気持ちを相手に届けましよう。

取引先への謝罪・お詫びのときに使いたい言葉

  • このたびは、ご迷惑をおかけしておりまして、申し訳ございません。
  • 多大なご迷惑をおかけしてしまいました。誠に申し訳ございません。
  • 納期が遅れ、ご迷惑をおかけしております。誠に申し訳ございません。○日には必ずお届けいたしますので、なにとぞご容赦ください。
  • 私どものミスで、ご迷惑をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げます。
  • このたびは、多大なご迷惑をおかけしており、深くお詫び申し上げます。
  • このたびは、ご迷惑をおかけする結果になってしまい、深くお詫び申し上げます。

取引先への謝罪・お詫びのときに軽すぎる言葉

  • どうもすみませんでした。
  • 本当にすみませんでした。
  • 迷惑をかけているようで、すみません。
  • どうか、許してください。

謝罪後の決意表明

同じミスを犯さない「覚悟」を誠意をもって伝え、反省している態度を示します。
  • 二度とこのようなことのないよう、注意いたします。
  • 今後はこのようなミスを繰り返さないよう気をつけます。
  • 次回に生かすよう努めます。
  • ご指摘いただき、ありがとうございました。
  • 今後とも、お気づきの点がございましたら、ご指摘いただけますようお願い申し上げます。

礼儀長
礼儀長
きちんと謝罪をすれば、心も晴れます。過去は変えられないので、次に活かそうという前向きな気持ちが大切だと思います。

適切な処置を書くとき

お詫びを書くときは、謝罪だけで終わらず、次に善処策など適切な処置を書くとよいでしょう。

  • ○○様のご意見を活かし、なおいっそうのサービス向上に努めてまいります。
  • いただきましたご感想は、今後の製品開発に反映させたいと存じます。

上司に謝るときの礼儀

上司に謝るときは「すいませんでした」「ごめんなさい」という謝りとして軽すぎるレベルの言葉を使わないよう、普段よりレベルの高い敬語を使い、声のトーンを落として申し訳ないと思っている気持ちを伝えるのが礼儀です。

秘書
秘書
心の中でどれだけ深く謝っていても、軽い言葉では、その気持ちが相手には伝わらないものよ。

申し訳ないと思っていることを態度で示すことも重要です。ミスを謝るときには、敬礼か最敬礼をし、お辞儀の前後に必ず上司の目を見るようにしましょう。

しろくま礼儀長
しろくま礼儀長
人なら誰しもミスはある。

一見完璧に見える上司や先輩も、あなたが起こした同様のミスをした経験はあるものです。ミスから学ぶことも多々あります。

礼儀長
礼儀長
成長と経験の過程と思って、誠意ある謝り方を覚えましょう。
申し訳なさの気持ちの度合いと、状況に応じて使い分けしましょう。

上司に謝るときの敬語フレーズ 

低〜中程度のお詫び

  • ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。
  • 私のミスでご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。
  • このたびは、ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。
  • 至りませんで、申し訳ありません。
礼儀長
礼儀長
「至りませんで」は日常の軽めの失敗について謝るときに用います。自分の注意が行き届かなかったことを伝え「申し訳ありませんでした」としっかり謝りましょう。

中〜高程度のお詫び

  • このたびの件、深くお詫びいたします。
  • 行き届かず、ご迷惑をおかけいたしました。申し訳ございません。
  • 不注意でございました。ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
  • 私の不注意により、多大なご迷惑をおかけしてしまいました。申し訳ございませんでした。
  • このようなご迷惑をおかけしてしまい、お詫びの言葉も見つかりません。誠に申し訳ございませんでした。

 

謝罪後の決意表明

お詫びをするときは、謝罪だけで終わらず、次に善処策など誓いの言葉を述べるとよいでしょう。

  • 今後このようなことがないように、十分に注意いたします。
  • 二度とこのようなミスを犯さないように、注意いたします。
  • 今後このようなミスを犯さないように注意してまいります。

その他

私どもの不注意で

社内の人の代わりにお詫びするとき「私ども」を用いて謝罪します。

  • この度は、私どもの不注意でご迷惑をおかけいたしました。今後このようなことのないように徹底してまいります。
礼儀長
礼儀長
社内の人のミスは会社全体のミスです。自分の部下のミスはもちろん、他部署のミスであっても、「担当のミスで」「新人のミスで」などと言い訳をしていては社内全体のミスとして受け止めていることが伝わりません。

杞憂に終わればいいのですが

不安材料を発見したときなどで、良くない報告を、上司に前置きするときに使えるフレーズです。前置きフレーズです。杞憂(きゆう)は「心配しないでいい事を心配すること」「取り越し苦労」「無用な心配」を意味します。心配していたが、何もおこらなかったときに使う表現です。

  • 杞憂に終わればいいのですが、やはり心配ですね。
  • 杞憂に終わり、一安心しました。
  • 杞憂にすぎない。

ストレートに言えば上司は不安をかきたてられ身構えてしまいますので、状況に応じて使いましょう。

いかんともしがたい状況です

「もうどうにもならない」「どうしようもない」自分では収拾のつかない事態に陥ったとき、目上の人に対して使うフレーズです。
  • もはやいかんともしがたい状況です。
  • いかんともしがたい状況で、手の打ちようが見つかりません。

遺憾に存じます

相手の期待に背いたときに使うフレーズです。

痛恨の極みに存じます

取り返しのつかない事態に発展し、非常に残念であることを伝えるときのフレーズです。

礼儀長
礼儀長
最後までブログ見て頂きありがとうございます。「人は変えられません。でも自分は変われます。」 礼儀であなたの品格を磨きましょう!