「催促」は依頼した仕事に対して、こちらの望む行動を相手に起こさせることがビジネスメールの目的です。
ビジネスでは、相手が答えにくい、答えたくないと思うことであっても質問しなければならないことがあります。
感情をぶつけても意味がありません。
相手に気持ちよく行動してもらうには、決して責めず、配慮ある丁寧なメールを常に意識しましょう。
ここでは期日間近になったときなど催促しなければならないときに使えるメールフレーズ16選をご紹介します。
①ご確認いただけましたか
こちらの手違いでメールが届いてない、あるいはメールの送信を忘れていたという可能性もあるわけですから、先方からの返事がない場合でも、唐突に「お返事をいただいておりませんが・・・」から入るのではなく、やんわりと尋ねるようにします。
- 先日お送りしました注文書の件ですが、ご確認いただけましたか。
②ご確認のほど、よろしくお願いいたします
「ご確認いただけましたか」より催促の度合いがやや高いフレーズですが「〜のほど」とやわらかな言い方をした穏便なメールです。
- 祝賀会のご出席の可否はいかがでしょうか。ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
- 圧縮ファイルは問題なく開けましたか。ご多忙中恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
③ご覧になりましたか
失礼のないように丁寧に「見てくれましたか」「確認してくだいね」という気持ちを伝えることができるフレーズです。
- お送りした会社案内はご覧になりましたか。
- 昨日、ユーザー様からの問い合わせメールを転送したのですが、ご覧になりましたか。
④ご高覧いただけましたか。
「見る」の相手を敬った「高覧」を使ったとても丁寧な表現で、目上の人・社外の人・役職の高い人にみてもらう場合に適したフレーズです。
- 祝賀会の参加名簿の件ですが、ご高覧いただけましたか。
- 昨日添付ファイルにてお送りしました通達内容について、ご高覧いただけましたか。
⑤〜は届いておりますか
メール送信や届け物の到着の確認を失礼のないように丁寧に伝えるフレーズです。
- 速達便でお送りしました色見本は届いておりますか。
- 記入用紙は届いておりますか。昨日メールの送受信に不具合があり、 心配になりましたので、再送いたします。
⑥確認ができておりません
「届いていない」「返事がない」ことをやわらかい言い方にしたフレーズです。届いている。返事済みであったとしても、あくまで自分が確認できていないことを伝えることで、やんわりと催促をしています。
- 昨日がお約束の期日でしたが、ご入金の確認ができておりません。
- 申込者数をお知らせいただくようお願いしておりましたが、まだ確認ができておりません。
⑦お返事をいただけていないようです
返事がないときにソフトに伝えたいときに使うフレーズです。
- レイアウト修正の件ですが、お返事をいただけていないようです。
- 先週からお待ちしておりますが、まだご回答をいただけていないようです。
⑧いま一度のご確認をお願いいたします
「いま一度」は「もう一度」の意味です。フォーマルな場で使われるフレーズです。
- 本日締切の申請書の提出がまだのようです。いま一度のご確認をお願いいたします。
- 本日回答期日のご返事がまだありません。何か問題が発生したのか心配しております。いま一度のご確認をお願いいたします。
⑨その後いかがでしょうか
状況を知りたいときにやんわりと気持ちを伝えるフレーズで、目上の人や社外の人へも使えます。
- 先週メールにてお願いした声優の音声サンプルの件ですが、その後いかがでしょうか。
- 先月半年点検を実施させていただきましたが、その後いかがでしょうか。
⑩どのような状況でしょうか
具体的な状況説明がほしいときに使います。
- 申込み用紙の回収は、どのような状況でしょうか。
- オンライン展示会の申込は、その後どのような状況でしょうか。
⑪いかがなりましたか
「どうなりましたか」と聞くと唐突感がありますが、「いかがなりましたか」とすると気持ちをやわらかく表現することができます。
- 先日お送りした提案書の件、いかがなりましたか。
- 中途入社との面談スケジュールの件、その後いかがなりましたか。
⑫状況をお知らせください
「いかがでしょうか」といったやわらかい表現ではすまなくなってきた、最終通告手前の段階で使うのに適しています。
- 納期が過ぎました。状況をお知らせください。
- 部品の入荷の遅れが生じているようですが、状況をお知らせいただきたく存じます。
- 稟議書の決済について、状況をお知らせいただけますと助かります。
⑬進捗状況はいかがでしょうか/進み具合を伺いたく〜
約束した期日までに返事がなかった場合など、相手に進み具合を確認することで、返事を促すフレーズです。時には感情的になることも人なら誰しもありますが「どうなっているんですか!」などと気持ちが高ぶった状態でメールをするのは得策ではありません。
- その後、○○の進捗状況はいかがでしょうか。
- 開発計画の見直しの件ですが、進捗状況はいかがでしょうか。
- お約束の期日になりましたので、進み具合を伺いたくメールいたしました。
⑭すぐにご対応ください/至急に(大至急)ご対応ください
期日を過ぎている、または催促を何度かしたうえで、もうこれ以上まてない状況になった場合に、対応を強く迫るフレーズです。
- すでに納期を大幅に過ぎております。すぐにご対応ください。
- お客様から問い合わせが多数きておりますので、すぐにご対応願います。
- 納期厳守を徹底してください。大至急ご対応をお願いいたします。
- 支払い期日を過ぎております。早急にご対応をいただきたく存じます。
⑮これ以上納期を延ばすことはできません
何度か催促したにも関わらず、相手が対応してくれなかった段階の最終通告フレーズです。
- 新商品の販売日は決定しておりますので、これ以上納期を延ばすことはできません。
- 弊社3月末が決算となります。これ以上支払い期日を遅らせることはできません。
⑯○○の期日となりました
期日をリマインドすることで、相手の行動を促すフレーズです。相手の事情に配慮し、予定どおりに進まなかった原因に対する、問題や課題に対して「相談に乗ります」という姿勢で丁寧な文章を添えるとよいでしょう。
- 提出の期日となりました。何か事情があれば率直にお聞かせください。
- お返事の期日となりました。私どもの依頼がご負担になっているのではと案じております。進捗を含めて教えてくだされば幸いです。
その他、ひと言添えるフレーズ
さらに、ひとこと添えるだけで受け手の印象は大きく変わるものです。以下のフレーズも合わせて使ってみましょう。
- いつもお願いばかりで申し訳ありません。
- 私どもでお手伝いできることがありましたら、遠慮なくおっしゃってください。
- お困りのことがありましたら、遠慮なくおっしゃってください。
- 行き違いでしたら申し訳ありません。