「そのまま進めるように」と、上司から言われた通りにやったのに
なぜ叱られるのかわからない!!納得できない!理不尽すぎる。
と声を荒らげれば、上司はむっとするでしょう。正面から歯向かう形は避けなければなりません。
仕事をしていると、多かれ少なかれ上司に対して反論したくなる事ありますねよ。
私もよくあるので、わかります。
ぐっとこらえるのもひとつの手段だと思いますが、時にはたとえ上司に対しても反論しなければならないときがあります。
ここでは、上司へ反論する際に効果的な敬語フレーズを厳選してご紹介します。
①お忘れになったのかと思いますが
上司が指示した内容を忘れたり、話した内容を忘れ、理不尽な扱いを受けたときに伝えるフレーズです。忘れていることを指摘するわけですから、言葉を選び、丁寧な表現を用いるのが鉄則です。
- 仰ったことをお忘れになったのかと思いますが
- ご指示頂いた内容をお忘れになったのかと思いますが
②納得しかねます
納得できないときに伝えるフレーズです。
- それは、納得しかねることです。
- 納得しかねます。
③腑に落ちません
納得がいかないという意味の表現です。「腑」とは「心のそこ」「しんそこ」を言います。
- 常務のこ判断は腑に落ちません。
- どうも専務の話には腑に落ちないところがあるのです。
④合点がいきません
納得できないときにソフトな印象で伝えるときのフレーズです。「合点」とは、うなずく、納得がいく、承知するといった意味です。
- これでは合点がいきません。
⑤賛成しかねます
- ご意見には賛成しかねます
⑥お言葉を返す
「お言葉を返す」は、相手の言葉に従わず、言い返すととを意味し、反論するときの切り出しのフレーズとして使います。これも上同様にネガティブな言葉は避け、反論するときほど丁寧に話し始めるのが鉄則です。
- お言葉を返すようですが
- お言葉を返すようで恐縮ですが
- お言葉を返すようで心苦しいのですが、A案のほうがB案を上回る成果が見込めます。
目上の人にストレートに反論をぶつけては失礼です。「ここは絶対譲れない」という重要な局面などに限って使ったほうが無難です。
「心苦しいのですが」を付け加えることでよりソフトに響き、生意気に身の程もわきまえず反論して申し訳ないという気持ちをあらわすととができます。
⑦おっしゃることはよくわかりますが
言っていることはわかってはいるが、自分の意見と違うとき、納得できないときなどに、切り出しのフレーズとして使います。「言う」を「おっしゃる」
- おっしゃることはよくわかりますが、私としては・・・
⑧おっしゃるとおりかもしれませんが
言うとおりかもしれない、そうなのかもしれない、けど違う。こんなときに反論を示唆する切り出しフレーズです。
- 部長がおっしゃるとおり、そうかもしれませんが
- おっしゃるとおり、一理あるかもしれませんが
反論を予告しているわけですから、相手を不快にさせないためにも、丁寧に言うのがポイントです。
⑨申し訳ありませんが、一言申し上げたいのですが
お詫びの一言を添えてから、反論するときのフレーズです。
- 申し訳ありませんが、一言申し上げたいのですが、よろしいでしょうか。
- 申し訳ありません。一言申し上げてもよろしいでしょうか。
最初から喧嘩腰では相手は不快に思います。建設的な会話に発展するよう、反論する前にも議虚な姿勢が大切です。
⑩僭越ながら申し上げます
改まったシーン等、大勢の人や目上の人がいるなかで発言するときの前置きフレーズです。
- 私も僭越ながら申し上げます。
- まことに僭越ですが、一言申し上げさせていただきます。
- 僭越ながら司会を務めさせていただきます。
- 僭越ながら支店を代表してご挨拶させていただきます。
- 僭越ではございますが、ご指名いただきましたので乾杯の音頭をとらせていただきます。
「借越ながら申し上げます」と言うと「私などが発言するのはおこがましいのですが」とへりくだった表現になります。「僭越」という言葉で、議虚さを示してから、
⑪私の話も聞いていただけませんでしょうか
自分の話を聞いてほしいときに使うフレーズです。
- 私の話も聞いていただけませんでしょうか。
- 私の意見も聞いていただけないでしょうか。
⑫ご一考ください
相手に少し考えてみてほしいときに使うフレーズです。「一考」は、一度考えてみることで「ご一考ください」は「少し考えてみてください」という意味です。
- 企画書を提出します。ご一考ください。
- 例の企画の件ですが、提案書にまとめてみました。ご一考頂けますと幸いです。
「ご一考いただけると幸いです」とすると、さらに丁寧な言い回しになります。
⑬ご再考いただけませんか
もう一度考え直してほしいときにお願いするフレーズです。「考え直す」という表現では敬意が感じられません。一方的な要求のみに聞こえてしまうので、一度考え直してほしいときは「ご再考」を使いましょう。
- 何とかご再考いただけませんか。
- ご再考願えませんでしょうか。
- 何卒、ご再考ください。