会社の上司や先輩から名前を呼ぶかわりに「おまえ」と呼ばれることはありませんか?
怒っているときなどは「てめぇ」を使う人もいるようですが「おまえ」と呼ばれて気分がよくなるという人は少ないでしょう。
仲の良い男性同士の間では「おまえ」と相手を呼ぶこともあり、仲の程度によって使うこともあるように思いますが、私は正直言って友人関係においても「おまえ」という呼び方は好きではありません。
もちろん私が「おまえ」と言葉を発することもありません。
いちいち腹を立てていては、損ですよね。
そもそも「おまえ」とはどういう意味なのか、まずおさえておきましょう。
「おまえ」の意味
- 元々は神仏・貴人の前を敬って言う語であり、御前(みまえ・おんまえ)は神仏の前を意味する言葉として用いられていた。
- 次第に敬意の意味が薄れ、相手をぞんざいに言う言い方になり、同等あるいは目下の相手を指す語として使われるようになった。
それであれば、悪い気はしませんよね。
上司・部下の関係は対等な立場ではないですからね。
「あなたさま」と書いて「きさま」と読む「貴様」と一緒の経緯を辿って使われているようですね。 元々神仏に対して使われていた言葉が、相手をぞんざいに扱う言い方になるなんて、日本語って不思議です。
経緯はどうであれ、使っている本人がどうであれ「おまえ」呼ばわれされている人からしたら、気分を害する呼び方であることには違いありません。
ビジネスにおける、相手の呼び方については職場での呼び方の礼儀「君付け」と「さん付け」の使い分けで詳しく解説させて頂いておりますので、気になった方は是非読んでみてください。
人の言動は変えられません。
しかし自分の心の持ちようは変えられます。
とある漫画で読んだのですが「おまえ」とか失礼なこと、嫌なことを言われた時にはこう思ってみてください。
「人間の言葉が話せるゴリラか。頑張ってて偉いな」と。
こう考えるだけで寛大な心をもつことができませんか?
目上の立場の人に対して自分のことを「さん付け」で呼んで欲しいというのもおかしな話です。
「おまえ」と言われたら深く考えずに「先輩ゴリラが頑張っている」と思いましよう。
そう思うと「てめぇ」「貴様」と暴言を吐かれても、なんだか微笑ましくなっている自分に気づくことでしょう。