取引先と普段接することのない方、来客対応に慣れていな方などは、取引先に対する社会人として基本的な挨拶がどういったものか、知らない方も多いのでは?
はい。私も内勤生活でほぼ10年間、取引先へのあいさつ等、気にすることなく過ごしてきましたのでとてもよくわかります。
ここでは、取引先や目上の人を出迎えたとき、出会ったとき、おわかれ時のあいさつをご紹介します。
とにもかくにもあいさつだけはしっかりしておきたいですね。面会前に一読しておくのをおすすめします。
出迎え時の基本あいさつ
来客、出迎え時の基本あいさつです。定番フレーズですので覚えておきましょう。
①お越しいただきまして
- お忙しいところ、お越しいただきまして、ありがとうございます。
- お越しくださいまして、ありがとうございます。
- たびたびお越しいただいて、
申しわけこざいません。 - 何度もお呼び立てしてしまい、申しわけございません。
何度も続けて来社してくれた相手に対しては、「先日はありがとうございました」と、ひとこと添えると丁寧です。
②遠いところをご足労いただきまして
遠方からの訪問の際の定番フレーズです。
- 遠いところをご足労いただきまして、ありがとうございます。
- 遠いところお運びいただきまして、ありがとうございます。
- 遠いところをおいでいただき、ありがとうございます。
③お足もとの悪い中を
天候が悪いときに訪問の定番フレーズです。
- お足もとが悪い中をお越しいただき、ありがとうございます。
- お足元の悪い中をお越しいただきまして、
ありがとうございます。
④お暑い中/お寒い中
気候による訪問時の定番フレーズです。
- お暑い中、お越しいただき、恐縮です。
- お暑い中、お呼び立てして申しわけございません。
- お寒い中、お呼び立てして申しわけございません。
- お寒い中、お呼び立てして申し訳ありません。
取引先、目上には「暑いですね」ではなく、「
しばらく顔を合わせることがなかった相手へのあいさつ
①ご無沙汰しております
「こんにちは」は、目上には敬意不足の挨拶。
- こんにちは。ご無沙汰しております。
- すっかりご無沙汰しております。
②その節は大変お世話になりました
その節の「節」は、時や折、機会をあらわしています。「その節は・・・」と言えば、相手もなんの件かすぐにわかる事柄についてのお礼のフレーズです。
- その節はたいへんお世話になり、ありがとうございました。
同様の状況で「いつぞやはたいへんお世話になりました。」も使えます。
③お元気でいらっしゃいますか
目上の人に対して、元気でいたかどうか、体調を尋ねる定番のあいさつフレーズです。
- お元気でいらっしゃいましたか。
④お変わりございませんか
久しぶりに出会った目上の人に対して、相手の状況が以前と変わっていないか、相手の安否をたずねる挨拶です。「その後いかがでいらっしゃいますか」も同様に使えるフレーズです。
- お変わりはございませんか。
名前が思い出せない時
あってはならないことですが、どうしても相手の名前を思い出せないときの確認フレーズをご紹介します。
- お名前をもう一度、お聞かせいただけますでしようか?
- ○○様でしたね。失礼致しました。
別れのあいさつ
①お越しいただきまして、ありがとうございました
会いに来てくれたことに対して、
- 本日は、お越しいただきまして、ありがとうございました。
- 本日は、お忙しい中をお越しいただき、ありがとうございました。
②失礼いたします
目上の人に対して「さようなら」は適切な挨拶とは言えません。「失礼いたします」と言うと、
- 失礼いたします。
- お先に失礼します。
- それでは、こちらで失礼いたします。
③また、お目にかかれますのを楽しみに致しております
「では、また」は親しい人、目下に対する別れの挨拶なので、取引先に対しては使いません。
- それではまた、○○様にお目にかかれますのを楽しみに致しております。
- 貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。また、お目にかかれますのを楽しみに致しております。
④いずれ、あらためまして
立ち話程度で、
- いずれ、あらためまして伺います。
- いずれ、あらためまして。お話はまたじっくりお聞かせください。
⑤では、また連絡させていただきます
別れの挨拶の定番句です。
- 本日はありがとうございました。では、また連絡させていただきます。
⑥皆様によろしくおっしゃってください
「皆さんによろしく」を丁寧な敬語化したフレーズです。
- 皆様に何卒よろしくおっしゃってください。
⑦どうぞお気をつけて、お帰りくださいませ
帰る来客に対する声掛けです。
- お気をつけてお帰りくださいませ。
- どうぞお足元に気をつけてお帰りくださいませ。
⑧お風邪など召しませんように
「風邪を召す」は「風邪をひく」の尊敬語です。風邪が流行っている時期に、目上や年上の人と別れるときに使います。
- 風邪など召しませんように、ご自愛ください。